ホワイトニングは歯を美しく白くするための人気の治療法ですが、全ての人や歯が対象となるわけではありません。
適応外となる場合や、効果が得られにくいケースもあります。
この記事では、ホワイトニングができない方やできない歯について詳しく解説します。
目次
■ホワイトニングができない方とは
◎無カタラーゼ症
無カタラーゼ症の方は、ホワイトニングに使用される過酸化水素を分解するための酵素が欠乏しているため、治療が適さない病気とされています。
この症状を持つ方がホワイトニングを受けると、重篤な副作用が発生する可能性があります。
◎妊娠中や授乳中の方
ホワイトニングで使用される薬剤が胎児や乳児にどのような影響を与えるかについて十分な研究がないため、妊娠中や授乳中の方は安全のために治療を控えることが一般的です。
◎未成年の方
成長期にある未成年の方は、歯の表面のエナメル質や、その内側の象牙質が完全に成熟していない場合が多いため、ホワイトニングによる影響が懸念されます。
そのため、歯科医師の判断で治療を見合わせる場合があります。
◎アレルギーのある方
ホワイトニングに使用される過酸化水素や過酸化尿素にアレルギー反応を示す方は、治療を受けることができません。
事前にアレルギーの有無を歯科医師に相談しましょう。
■ホワイトニングができない歯とは
◎人工物が含まれる歯
ホワイトニングは天然の歯にのみ効果があります。
詰め物や被せ物、クラウン、ラミネートベニアなどの人工物には効果がないため、ホワイトニング後に色の差が目立つ可能性があります。
◎失活歯
神経が死んでしまった失活歯は、内側から変色しているため、ホワイトニングでは十分な効果を得ることが難しい場合があります。
■ホワイトニング以外の選択肢について
◎ラミネートベニア
ホワイトニングの効果が得られない歯や、変色が重度な場合には、ラミネートベニアで歯を白く見せることができます。
これは歯の表面に薄いセラミックを貼り付ける治療法で、色や形を自由に調整できます。
◎セラミッククラウン
重度の変色がある場合や、歯の形状に問題がある場合には、セラミッククラウンが適しています。
すっぽり歯を覆うので、変色を完全に覆い隠すことができます。
■ホワイトニングを成功させるためのポイント
◎歯科医師の診断を受ける
ホワイトニングを始める前に、歯科医師による診断を受け、治療が適しているかを確認しましょう。
特に詰め物や被せ物がある場合は、ホワイトニング後の色の違いが問題にならないか相談することが大切です。
◎事前の治療を受ける
むし歯や歯周病がある場合は、ホワイトニングの前に治療を行う必要があります。
また、知覚過敏がある場合も事前に適切な治療を受けましょう。
【ホワイトニングができるケース、できないケースをしっかり知る】
ホワイトニングは多くの人にとって魅力的な治療法ですが、適応外となる方もいらっしゃいます。
無カタラーゼ症、妊娠中や授乳中の方、歯や歯肉に問題がある方、人工物が含まれる歯や重度の変色がある歯など、事前に注意が必要なケースを理解しておくことが大切です。
適切な診断と治療計画を歯科医師と共有し、自分に合った方法でホワイトニングを行いましましょう。