ラミネートベニアは、薄いセラミックのシェルを前歯の表面に貼り付けることで、歯の色や形、隙間などを整える方法です。
この記事では、ラミネートベニアがどのような治療なのか、どんな方に向いているのか、そしてメリット、デメリットについて詳しくご紹介します。
目次
■ラミネートベニアとは?
◎セラミック製の薄い板を歯に貼り付ける治療
ラミネートベニアとは、歯の表面をわずかに削り、そこに薄いセラミックの板を貼り付けることで、歯の見た目を改善する審美治療です。
ベニアの厚みは0.5mmほどで、歯を大きく削ることなく色と形を整えることができます。
◎短期間で前歯の印象を変えられる
通常、矯正治療で前歯のコンプレックスを治したい場合は、数ヶ月~数年かけて歯並びを整える必要があります。しかし、ラミネートベニアならわずか2回~3回の通院で完了することも可能です。短期間で見た目を改善したい方にとってメリットのある治療法といえるでしょう。
■どんな人に向いているのか
◎前歯のすきっ歯が気になる方
軽度のすきっ歯であれば、ラミネートベニアによって隙間を埋めることが可能です。
歯を少しだけ大きく見せることでバランスを整えるため、矯正なしで見た目を整えたい方にぴったりです。
◎前歯の形や大きさに左右差がある方
前歯の長さが不揃いだったり、形が尖っていたりする方も、ラミネートベニアを適応することで、左右のバランスを整えることができます。
◎歯の色が気になる方
ホワイトニングで効果が得られなかった歯にも、ラミネートベニアで歯の表面を覆うことで歯を白くすることができます。
根管治療を行ったり、神経が死んでしまった「失活歯」はホワイトニングでは白くなりませんが、これらの歯でも白く見せることができるのです。。
■ラミネートベニアのメリット
◎短期間で歯を白くできる
矯正治療と比べて短期間で治療が完了する点が大きなメリットです。
結婚式や就職活動、写真撮影など、イベント前に見た目を整えたい方にもおすすめです。
◎形も整えることができる
ラミネートベニアは単に白くするだけでなく、軽度であれば歯の形も整えることができます。
◎クラウン(被せ物)よりも気軽にトライしやすい
クラウンは歯を大きく削り、その上にクラウンをする必要があります。しかし、ラミネートベニアは表面を少しだけ削る処置で済むため、よりチャレンジしやすい治療法です。
歯の寿命をできるだけ延ばしたいと考える方や、将来的な選択肢を残しておきたい方にとっても安心です。
■ラミネートベニアのデメリット
◎適応できる症例に限りがある
ラミネートベニアは、歯のねじれや重度の歯列不正には対応できません。
例えば、歯が大きく重なり合っている場合や、歯の角度が極端に傾いている場合には、ベニアだけではきれいに仕上がらないことが多いです。
また、噛み合わせに問題があるケースでは、ベニアが破損してしまうリスクがあるため、まずは噛み合わせの改善や矯正治療が検討されることもあります。
◎衝撃で破損する可能性がある
ラミネートベニアに使われるセラミックは硬い反面、衝撃に弱く割れるリスクもあります。
前歯を使って硬いものを噛む癖がある方や、歯ぎしりのある方は注意が必要です。
◎保険適用外で費用がかかる
ラミネートベニアは審美目的の自由診療となるため、保険適用にはなりません。
医院によって異なりますが、1本あたり数万円〜十数万円が目安です。
【ラミネートベニアは前歯の印象を変える選択肢のひとつ】
ラミネートベニアは、矯正治療ではなく、審美的に前歯の印象を整えたい方に適した治療法です。度のすきっ歯や形の不揃い、変色などにお悩みの方にとっては、短期間で歯を白くできる良い方法といえるでしょう。
ただし、症例によっては適応が限られるため、まずは歯科医師によるカウンセリングを受けることが大切です。