ネットでセラミック治療について調べていると、「セラミック 後悔」「セラミック だめ」という検索キーワードを見かけた方もいるのではないでしょうか。
この背景には、治療後にトラブルを抱えてしまった方が少なからず存在することが関係しています。
セラミック治療は見た目がきれいで金属アレルギーが起こらないなど、多くのメリットを持つ治療法ですが、事前に十分な情報がないまま選択すると、後悔につながる可能性もあります。
ここでは、セラミック治療で後悔したと感じやすい代表的なケースと、その対処法について詳しく解説します。
目次
■セラミックが割れた、欠けた
◎強い力が加わると破損する可能性がある
セラミックは金属よりも硬く、すり減りにくい素材ですが、実は衝撃に対する強度はそこまで強くありません。
特に食いしばりや歯ぎしりの癖がある方は、咬合力(噛む力)が一点に集中しやすく、セラミックが欠けたり割れたりする原因になります。
◎割れや欠けへの対処法
破損リスクを減らすためには、まず歯ぎしりの有無を治療の前に確認し、必要であればナイトガードの使用を検討しましょう。
破損してしまった場合でも、再製作を行うことは可能なので、すぐに歯科医院に相談することが大切です。
■費用が高かった
◎自由診療で費用が大きく異なる
セラミック治療は健康保険が適用されない自由診療です。
そのため、医院ごとに費用が異なり、見積もりを超える追加料金が発生してしまうことも。
思った以上に高額になって困った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
◎費用で後悔しないためには
治療を始める前に、使用するセラミックの種類や本数、必要な前処置を含めた総額の見積もりを提示してもらいましょう。
分割払いの可否や保証内容についても確認しておくと、安心して治療に臨めます。
■不自然で後悔した
◎色味は天然歯とマッチするように選ぶ
歯科医院でのカラーマッチングが不十分だと、周囲の歯と調和しない浮いた印象になってしまうことがあります。
◎自然な仕上がりにするために
セラミックの色調は、シェードガイドを使って周囲の歯と比較しながら決めていきます。
白くすることよりも周りの歯に馴染むかどうかで判断すると良いでしょう。
また、技工士の技術によっても仕上がりが左右されることもあるため、審美治療の実績がある医院を選ぶことがポイントです。
症例写真を確認したり、色味に関する希望を明確に伝えたりすることで、理想に近い仕上がりになります。
■噛み合う歯にダメージが出る
◎セラミックの硬さが裏目に出ることもある
セラミックは天然歯よりも硬いため、噛み合う歯の表面のエナメル質をすり減らしてしまうリスクがあります。
特に奥歯など強く噛みしめる部分に使用した場合、摩耗が出てしまうことも考えられます。
◎歯に優しい素材を選ぶ
最近では、噛み合わせへの影響が少ない素材も選べるようになっています。
歯の部位や咬合の状態に応じて、適切な素材を歯科医と相談しましょう。
■歯肉との境目が黒くなってきた
◎土台や接着剤の劣化が原因
治療直後はきれいでも、年数が経つにつれて歯肉との境目が黒ずんで見えるようになることがあります。
これは、治療で使用した金属がイオン化して溶け出したためです。
◎メタルフリー素材で防げることが多い
黒ずみを防ぐためには、金属を使用しないオールセラミックのクラウンを選ぶのがおすすめです。
また、土台となるコアも、金属不使用のファイバーコアを使用することで、歯肉が黒ずむのを避けられます。
【セラミック治療で後悔しないために】
セラミック治療は、正しい知識と信頼できる歯科医院のもとで行えば、患者さまにとって多くのメリットがある治療法です。
後悔につながりやすいポイントを事前に知っておくだけでも、トラブルを回避しやすくなります。治療前にはしっかりと相談を重ね、自分に合った素材を選ぶことが成功のカギです。納得できる選択をして、安心して治療を受けましょう。